メサ・ヴェルデ国立公園が星空保護区に認定

アメリカ

Lonely Planetに次の記事が載っていました。
Gaze at the stars in Colorado’s incredible new dark sky park
文字よりの先に写真に目が行き、すぐにメサ・ヴェルデ国立公園(Mesa Verde National Park)だとわかりました。

記事をクリックすると記事タイトルと写真の下に小見出しがありました。

Stargazers have a new destination to add to the list of places that might be fun to check out, now that Mesa Verde National Park in Colorado has been accredited as the 100th International Dark Sky Park.

メサ・ヴェルデ国立公園が100番目のInternational Dark Sky Parkに認定されたそうです。

記事の最後にInternational Dark-Sky Associationにリンクが張ってあったのでそこに飛んで関連する記事Mesa Verde Certified as an International Dark Sky Parkを読みました。

そこに高校英語で学習する表現が使われていたので紹介します。

IDA Executive Director Ruskin Hartley reflected on reaching this important milestone. “Little did we know on the occasion of the first International Dark Sky Park designation in 2007 that in less than 15 years we would designate 100 such sites around the world,” said Hartley.

Hartleyさんの発言を見てください。きちんと和訳できるでしょうか。ポイントは2つあります。

1つ目はLittle did we know…とありますが、これは否定語littleが強調のために文頭に来た倒置表現です。大学入試だと並べ替えの問題でよく見られます。

2つ目はknowの目的語がthat以下だということです。離れていますが、目的語(この場合はthat節)が長いと後ろに来るというのはよくあることです。

on the occasion of…は「…の際に」「…の時に」という意味です。designationは「認定(指定)」、designateはその動詞で「~を認定(指定)する」です。

上記を踏まえて和訳すると、「2007年に最初の国際ダークスカイパークを認定した際に、わずか15年未満で世界中に100箇所もそのような場所を認定するとは思いもよりませんでした。」です。

 

このあとの記事に出てくるInternational Dark Sky Placesですが、国際ダークスカイ協会東京支部によると「星空保護区認定制度」と和訳しているようです。そこに5つのカテゴリーが有り、International Dark Sky Parksはその一つです。

International Dark Sky Placesの日本語訳からも分かる通り、International Dark-sky Associationは綺麗な星空を見ることができる地区を認定している団体です。日本では西表石垣国立公園と神津島が認定されています(後者はあるTV番組で認定に向けての取り組みを紹介しているのを見た記憶があります。)

メサ・ヴェルデ国立公園に戻ります。何故この記事に反応したのかというと、この国立公園内でキャンプをしたことがあるからです。星空が綺麗だった記憶がないのでおそらく曇っていたのだと思いますが、キャンプ場は真っ暗でした。日本のキャンプ場は結構外灯が灯っていて夜でも明るいところが多いですが、アメリカのキャンプ場は本当に真っ暗になります。外灯などほとんどありません。トイレに行くのに懐中電灯は必須です。メサ・ヴェルデ国立公園は街や幹線道路からも離れていたので晴れていたら数多くの星が見られたことでしょう。

いくらか写真を紹介します。

ここがキャンプサイトです。となりに木製のピクニックテーブルがあるだけです。

 


このような住居跡が保存されている国立公園です。古代プエブロ人が西暦600年から1300年頃にかけて生活していましたが、突如この地を放棄したそうです。その原因は未だにわかっていません。ここはSpruce Tree Houseと呼ばれている住居跡です。


ここは近くまで行って見ることが出来ます。他の住居跡は国立公園のガイドツアーに参加する必要があります。


どんなところに住んでいたのかがわかる写真です。写真中央ちょっと右の上層の断崖がアーチ状になっているのがわかるでしょうか。


その下が住居跡です。このような断崖に住んでいたというのが驚きです。ここはBalcony Houseと名付けられています。

 


こちらは別の住居跡Cliff Palaceです。


大勢の人がツアーに参加しています。私は時間の都合で遠くから眺めただけになりました。


このような塔もあります。Square Tower Houseです。

これらの住居跡を見ると独自の文化が発達していたというのがよくわかります。どのような暮らしを送っていたのか、また何故ここから立ち去ったのか、考えが尽きない国立公園です。機会があればまた行きたいです。今度は夜空も楽しみに。

Comments