『The Testaments』読了

面白かったです。

前作『The Handmaid’s Tale』を読んだのが4,5年前だったのですが、衝撃的な内容かつ構成も斬新でとても30年も前に書かれた小説とは思えませんでした。

そしてHuluでドラマ化され人気が再燃してきたところで、昨年になって作者であるMargaret Atwoodが続編を執筆していると出版社が明らかにし話題となりました。

その後今年9月に『The Testaments』が出版されました。すぐに読もうかとも思ったのですが、もう一度前作を読み返してから新作に取り掛かったほうがいいだろうと判断し、まずは『The Handmaid’s Tale』を読み直しました。

Geliadという独自の制度を築き上げた国で生活しているOffredという侍女の一人称の物語で、続きはどうなるのかと考えさせられる終わり方です。

そして期待感をもって『The Testaments』を読みました。

続編というので主人公が同じかと思ったのですが、違っていました。ネタバレにならない程度に明らかにしていくと、主人公が3人います。立場の異なる3人の女性がGileadを見て経験してきます。それを通じて読者はGeliadの成り立ちからその国の制度まで俯瞰的に見ることができます。

それぞれの生きる意味・役割等が揺れ動いたり、そのように見えて実は芯が通っていたり、登場人物の心情や行動背景が上手く描かれています。

これ以上書くとネタバレになる恐れがあるのでここでやめておきますが、『The Handmaid’s Tale』を面白いと思った人なら間違いなく興味をもって読み進めることができる続編だと言えるでしょう。

英語のレベルは、構文はさほど難しくはありませんが、単語が結構知らないのが出てきて辞書を頼りに読んでいました。kindleで読んでいたのですぐに引くことができるのですが、綴りの似た別の単語に飛べというのが多かったです。

ところで、この作品も最後の1/4は一日で読んでしまいました。最近読んだ小説はどれも最後の20~30%をまとめて読んでいます。ストーリーがクライマックスに近づいて本を置くことができなくなるというのもありますが、その作品の英語に慣れて読書スピードが上がるというのも理由の一つでしょう。生徒たちもこういう経験をすると英語を読むのが苦痛ではなくなるんでしょうけど、なかなかそこまで辿りつくのは難しいでしょうね。薄いPenguin Readersでも拒否反応が出るくらいですから。

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