アメリカ大統領就任式

ニュース記事

2021年1月20日にバイデン氏がアメリカ大統領就任式に臨みました。その大統領就任式とは英語で何というかご存知でしょうか。inaugurationもしくはinaugural ceremonyです。そのニュースを少し見てみましょう。

CNNのサイトの大統領就任式特別ページから一部”What you need to know”を引用します。

・President Joe Biden and Vice President Kamala Harris were sworn in at the US Capitol.

ちょっと不思議に思ったのですが、swear(誓う)が受動態で使われています。直訳すると「誓わされた」となるのですが、後ろにinがあるのでイディオム表現なのでしょう。LONGMANによると”if someone with a new public job or position is sworn in, they make an official promise to do their duty well”と説明があります。受け身の表現で能動態の意味「宣誓する」になるのですね。

 

・Harris made history as the first female, first Black and first South Asian vice president.

ハリス氏は初の女性、初の黒人、初の南アジア系副大統領となります。

 

・Biden signed his first executive orders, including actions to impose a mask mandate on federal property and rejoin the Paris climate accord.

executive ordersに署名したとありますが、ニュースを見たり聞いたりしている人なら日本語がわかるでしょう。そうです、「大統領令」です。連邦政府の敷地内ではマスク着用、パリ協定再加入等です。

そのパリ協定ですが、CNNの表現には少し違和感がありました。一般的にはthe Paris Agreementと表現されているのですが、ここではthe Paris climate accordとなっています。固有名詞で使っていません。何故かと思っていたのですが、フランス語にヒントがありそうです。パリ協定はフランス語ではL’Accord de Parisです。そちらに合わせてagreementではなくaccordを使用しているのではと考えられます。

 

・Meanwhile, Donald Trump is at Mar-a-Lago in Florida. He was the first president in 150 years to boycott his successor’s inauguration.

トランプ氏は150年ぶりに新大統領就任式をボイコットした前大統領となりました。boycottは”to refuse to buy something, use something, or take part in something as a way of protesting”とLONGMANで定義しているように「抗議として参加しない」という意味ですからかなり強い意志が感じられる表現です。日本のニュースでは「欠席した」と報道していましたので少し表現に差があります。他のニュースサイトを調べたところabsentかnot attendを使用していましたので、トランプ前大統領に否定的だったCNNならでは表現のようです。アメリカのニュース報道は政治的偏向がありますからその辺りを考慮したうえで読んだり聴いたりする必要がありますね。

これから4年間、アメリカはどういう方向に進むのでしょう。

Comments