『The Ink Black Heart』読了

5.0

Robert Galbraith(J.K. Rowling)のdetective novel(探偵小説)であるCormoran StrikeとRobin Ellacottが主人公のシリーズ第6弾『The Ink Black Heart』読み終えました。

 

今作品も期待を裏切らない内容で非常に楽しめました。読み終えるのに時間がかかったなぁと思ったのですが、後で調べると文章量が多かったからでした。Kindleなので実際のページ数はわからないのですが、ハードカバーで1,000ページ越えのようです。

 

前作品『Troubled Blood』が過去の事件を明らかにしていったのに対して、今回は現在進行形の事件(と言っても2015年)を解き明かしていきます。インターネットの匿名性がポイントの一つであり、YouTube、オンラインゲームのチャットルーム、Twitter、Instagramも出てきます。舞台は7年前となっていますが、2022年の今でも違和感なく読めます。作者はネットでの発信が多い(物議を醸す発言も多い)ですので、このあたりの事情も詳しいのでしょ

う。

新しい試みとして上記のチャットルームを1ページに段組で表現しています。2段組み、もしくは3段組みでチャットが同時進行しているのを表しているのですが、ある種の緊張感が伝わってきて良かったです。ただkindleで読んだのですが、文字が小さすぎて読むのに非常に苦労しました(特に3段組み)。発売直後に買ったのでその時にはレビューがなかったのですが、今は「Kindleで売ったらあかんやろ」という英語のレビューが散見されます。

 

 

このチャットルームはpcで読んでいると上から徐々に表れてくるというような仕組み、つまり本当のチャットのような形式だとより一層面白いでしょうね。

 

この作品を読む際には登場人物のメモを取りながら読み進めることをお勧めします。リアルな人物の関係性とハンドルネームの人物の関係性を整理しないと内容が分かりにくくなります。またハンドルネームが誰なのかを推理する楽しみも醍醐味の一つです。

 

CormoranとRobinの関係がどう進展していくのかというのもこの作品の楽しみの一つですが、ここに関しては…言うのを避けておきましょう。読んだ人の判断にお任せします。

 

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