Word of the Year 2023いろいろ

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年末になり今年もこの時期になりました。そうです。Word of the Year選定です。それでは発表された順に見ていきましょう。

Authentic

Merriam-Websterはこちらを選んでいます。

Authentic has a number of meanings including “not false or imitation,” a synonym of real and actual; and also “true to one’s own personality, spirit, or character.”

意味としては「偽物や模倣でない」、「本物の」、「実際の」、「自身の特性、精神、性格に一致して」となります。”authentic voice”や”authentic self”といった言葉で使われるだけでなく、AIが発達しrealとfakeの境界が分かりにくくなった現在において、わざわざauthenticと付け加えなければならない現状があるのでしょう。

Merriam-Websterでは他に’Rizz’, ‘Deepfake’, ‘Coronation’, ‘Dystopian’, ‘EGOT’, ‘X’, ‘Implode’, ‘Doppelgänger’, ‘Covenant’, ‘Indict’, ‘Elemental’, ‘Kibbutz’, ‘Deadname’を選んでいます。

 

rizz

こちらがOxford Word of the Year 2023に選ばれました。Merriam-Websterでも候補に入っていますね。

(n.) style, charm, or attractiveness; the ability to attract a romantic or sexual partner

名詞で「気品、魅了、魅力;恋愛相手を惹きつける能力」という意味だそうです。これは’charisma’の短縮形となります。私はこの単語を使用している記事を読んでいないか、もしくは気づきませんでした。

最終候補として’prompt’, ‘situationship’, Swiftie’が挙げられていました。

 

hallucinate

こちらがCambridge DictionaryのWord of the Year 2023です。

When an artificial intelligence hallucinates, it produces false information.

「AI(人工知能)が幻覚を起こす(元の意味:筆者注)と、偽の情報を産み出す。」と説明しています。hallucinateに新しい用法を加えたということでしょう。ただ選定ページには実際に使用された例文が掲載されていないこともあり、どれほど一般的になっているのかはわかりません。

Cambridge Dictionaryには最終候補が掲載されていません。代わりにAIが一般化した年だったということでAI関連の単語や新しい言葉が挙げられています。’train’, ‘bias’, ‘super-intelligent’, ‘ghost work’, ‘voice cloning’, ‘RLHF’です。

RLHFだけ分からなかったので調べてみました。Reinforcement Learning from Human Feedbackの略だそうです。ウィキペディアを見てみましょう。

人間のフィードバックによる強化学習(英: reinforcement learning from human feedback、RLHF)は、AIモデルの出力において「人間の価値基準(人間の好み)」が反映されるための学習プロセスで、主にChatGPTなど高性能な会話型AIの学習プロセスに採用されている。

おそらく一般的には広がらない言葉でしょう苦笑。

 

3つの辞書のうち2つがAI関連の単語を選んでいて、rizzを選出したOxford Dictionaryも最終候補にはAI関連語のpromptを選んでいるということからも、今年はAI元年と言ってもいいかもしれませんね。

 

 

 

 

 

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