TimeやCNN、The Gardian等で取り上げられていました。Merriam-Webster(アメリカの英語辞典)が選ぶ2019年のWord of the Yearは’they‘だそうです。
早速本家のサイトに飛んで当該記事を見てみましょう。
Merriam-Webster’s Words of the Year 2019
They, plus quid pro quo, crawdad, exculpate, and 7 more of our top lookups of 2019
ここから先は記事を読んでから見てください。
英語では昔からtheyをeveryoneやsomeoneといった単語を受ける代名詞として使用してきたようですが(と言っても一般的になったのは2010年代に入ってからでしょう)、nonbinaryの人(男性でも女性でもない第三の性の人)を受ける代名詞としての使用が文書やソーシャルメディアでも見られるようになったので9月にその定義を追加したそうです。
これがその定義です。
3 d—used to refer to a single person whose gender identity is nonbinary
heが男性、sheが女性に対して、第三の性を表すためのtheyの使用が普及してきたのでWord of the Yearになったわけです。実はtheyがWord of the Yearという記事を読んだときにデジャブかと思いました。というのも数年前にもtheyがWord of the Yearに選ばれていたからです。
調べてみると2015年にThe American Dialect SocietyがWord of the Yearにtheyを選んでいました。この時は上記にもあるeveryoneやsomeoneをといった単数形の代名詞としての使用が一般的になってきたというのがその選定理由でした。(また、この時すでにnonbinaryの人を指す代名詞としての用法も紹介されていました。)
当時、教え子たちにもこのニュース記事は紹介しました。というのも英語の問題集には古い文章が使われていることが多く(特に某高校使用教材)、everyoneをheと受けていたり、また少し前の英文だと代名詞がhe or sheとなっていることがあったので、最新の英語を教えておく必要があったからです。多くの生徒はtheyが出てくるとすぐに「彼ら」と訳しますので注意して英文を読むよう指導しました。(theyが人でなく「もの」を指しているにも関わらず「彼ら」と訳す生徒も結構います。おそらく条件反射でしょう。)
nonbinaryと共にMerriam-Websterに追加されたばかりのtheyの使い方も現在通ってくれている生徒に教えます。
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[…] 先日「2019 Word of the Yearは’they'(Merriam-Webster選考)」という記事を書きましたが、元記事の小見出しにはこうあります。 […]
[…] Word of the Year 2019 […]